【タイの田舎の小さな家から】田舎暮らしの秋:イサーンの収穫祭とローカルの喜び
【タイの田舎の小さな家から】田舎暮らしの秋:イサーンの収穫祭とローカルの喜び

田舎の秋は“少し涼しいだけ”
タイの田舎にも、ようやく“秋らしさ”がやってきました。とはいえ、日本のように紅葉が舞うわけでもなく、こちらは少し暑くない季節=秋です。イサーンの村では田んぼが金色に染まり、牛がのんびり草を食み、子どもたちは泥だらけでカエルを追いかけています。
そして、年に一度の収穫祭(ブン・カオ・サラカーオ)の季節!家々ではもち米を蒸して、竹の筒に詰めたカオラーム(甘いココナッツ米のお菓子)があちこちで炊かれ、村じゅうが香ばしい香りに包まれます。
村の秋は“おすそわけ”でまわる
この季節になると、近所の人が笑顔でこう言ってくれます。「田んぼで捕れたナマズ、食べる?」 「今朝のもち米、炊き立てよ!」
お礼を言って受け取ると、すぐに別の家からは青パパイヤのソムタムがやってくる。イサーンの秋は“おすそわけの連鎖”なのです。誰かが何かをくれると、別の誰かがそれを倍にして返す。まるで村全体がひとつの大家族のようなあたたかさがあります。
わが家の秋の願い
さて、うちの庭では——12匹のワンちゃんたちが今日も元気いっぱいにドタバタ中。
涼しくなると仲良くなる…と信じたいのですが、まだ昼間は真夏のような暑さ。「お前の影が日陰を奪った!」とばかりに小競り合い勃発。私は毎日、仲裁に走る“犬の村長”状態です(笑)
でも、あと少しで乾季。朝晩が涼しくなれば、きっとワンたちも穏やかになって、ひなたぼっこをしながら仲良く丸くなるはずです。
収穫の喜びと、静かな時間
イサーンの秋は、華やかさよりも“満ち足りた静けさ”。田んぼの向こうで沈む夕日を見ながら、「今日もワンコたちが無事でよかった」と思うだけで、なんだか幸せです。
秋の風にのって香るもち米の匂い、虫の声、遠くで笑う子どもたち。どれも特別なことではないけれど、この田舎の秋の時間が、心をじんわり温めてくれます。
おわりに
イサーンの秋は、“何もない”ようで“すべてがある”。収穫の喜び、人の優しさ、そして犬たちのドタバタ劇。そんな毎日こそ、じつは最高の贅沢かもしれませんね。













