【タイの田舎の小さな家から】タイの仏教を30日で学ぶ – タイの仏教を30日で学ぶ – Day 4:「五戒(ごかい)」〜仏教の修行の柱を学ぶ〜

🪷 Day 4:「五戒(ごかい)」〜仏教の修行の柱を学ぶ〜

仏教の修行の基本には、「五戒(ごかい)」と呼ばれる5つの約束があります。
これは僧侶だけでなく、私たち在家の生活者が日常で心がけるべき倫理の指針でもあります。
タイでは寺院での受戒(タムシーラ)を通じて、この五戒を唱える習慣が今も大切に守られています。


🌿 五戒とは?

五戒は、「しない」という形で自らを律するものです。
それは罰ではなく、心を清め、穏やかに生きるためのガイドライン
一つひとつ見ていきましょう。

  1. 不殺生戒(ふせっしょうかい)
     生き物を殺さないこと。
     タイでは動物を大切にする文化が深く根づいており、犬や猫に餌を与える人をよく見かけます。
     命を尊ぶことは、慈悲の実践そのものです。

  2. 不偸盗戒(ふちゅうとうかい)
     盗まないこと。
     他人の物を奪うだけでなく、「人の時間や信頼を奪わない」という心構えにも通じます。
     正直であることは、平安な人間関係の基盤です。

  3. 不邪淫戒(ふじゃいんかい)
     不適切な関係を持たないこと。
     これは単なる性的な戒めではなく、相手を尊重し、誠実であることを意味します。
     欲に流されず、思いやりを忘れないことが大切です。

  4. 不妄語戒(ふもうごかい)
     うそをつかないこと。
     「口業(くごう)」は心を映す鏡。
     タイでは僧侶が説く「正しい言葉(サマーヴァーチャー)」が八正道にも通じます。
     言葉の力を信じ、真実を語ることを心がけましょう。

  5. 不飲酒戒(ふおんじゅかい)
     酒や心を乱すものを避けること。
     アルコールだけでなく、怒りや嫉妬など心を曇らせるものも含まれます。
     清らかな心を保つための戒めです。


🪷 タイの生活と五戒

タイでは、托鉢の際に僧侶が唱えるお経の中で五戒を聞く機会がよくあります。
家庭や職場でも「シーラ(戒)」を守ることは徳を積む行為とされ、
五戒は日々の生活の中で自然と息づいています。


Tensui
Tensui

💬 今日の瞑想テーマ

「私の心を曇らせているものは何だろう?」
小さな嘘、怒り、焦り……それに気づくだけで、五戒の実践が始まります。


次回の Day 5 では、仏教における「慈悲(メッター)」と「智慧(パンニャー)」のバランスについて学びましょう。

タイの仏教

Posted by mon1127